理事長挨拶

「学び」をする方々へ
必要な支援を届け続けたい。
理事長 藤江 陽子

日本国際教育支援協会(JEES)は、教育・学術の発展や国際間の理解と親善のために、日本人学生と外国人留学生に対する支援や、外国人の日本語能力、日本語教育水準向上のための事業を行っています。
本協会は、1957年(昭和32年)に、外国人留学生受け入れの中核的な機関として財団法人日本国際教育協会として設立されました。その後2004年(平成16年)に、学生支援に関連する5法人の業務が整理統合され、独立行政法人日本学生支援機構が創設されるとともに、財団法人日本国際教育支援協会として改組されました。2012年(平成24年)には公益財団法人に移行、日本人学生や外国人留学生に対する支援事業を拡充してきています。
現在本協会では、以下にお示しするように、奨学金の給付、災害補償事業、貸与奨学金の保証事業、日本語能力試験等と、多岐に亘る事業を担っておりますが、それぞれ規模も大きく、教育・学習環境の充実に重要な役割を果たしています。
奨学金としては、日本人学生及び外国人留学生等の経済的不安を軽減し、学習・研究効果を高められるよう、「JEES奨学金・冠奨学金」として、企業や個人の皆様からのご寄付も募り、1,000名近い学生へ給付型の奨学金を支給しています。また、留学生向けに日本文化を体験するプログラムの実施や、日本留学を希望する学生への情報提供も実施しております。
学生の教育研究活動における災害補償事業としては、「学生教育研究災害傷害保険」を運営し、教育・研究活動中に生じた災害に対して必要な補償を行っています。全国の大学生・高専生の約85%が加入しており、安心して学生生活を送るための基盤として大きな役割を果たしております。また、外国人留学生等の民間宿舎入居促進のための補償事業も実施し、外国人留学生が来日後に円滑に日本での生活を送れるようにしております。
また、日本学生支援機構(JASSO)が行う学資の貸与に係る保証事業として、「機関保証制度」の運営を行い、意欲と能力のある学生が経済的に自立し、自分の意志と責任において学びを続けられる環境作りの一翼を担っております。
さらに、外国人の日本語能力及び水準向上のための事業として、「日本語能力試験」を実施しております。本試験は在留外国人数の増加に伴い、受験者数も大幅に増加傾向にあるとともに、在留資格や進学の資格として使用され、その社会的役割も大きなものになってきております。また、「日本語教育能力検定試験」として、日本語教育に携わる方に必要とされる基礎的な知識・能力を検定しており、日本語を教える様々な場所で広く活用されています。
これらの事業を着実に実施することを通じ、今後も本協会では、日本人学生、外国人留学生、日本語学習者の方々が、安心して学習に取り組み、充実した生活を送っていただけるよう支援を継続してまいりますので、引き続き、本協会の活動に対し、ご支援とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。